旧塗装のはがれ・浮き

既存塗膜の下地への付着強さにより、既存塗膜の処理方法を選択・決定するために調査を実施します。付着強度を計器で測定し、改修下地としての適応性を判断します。

塗膜のチョーキング

雨水や紫外線の影響を受け、塗膜の表層が少しずつ粉化していく状態をチョーキングと言います。チョーキングの程度が著しい場合は改修塗装膜の剥離となるので調査を実施し、処理方法を選定します。

塗膜の汚れ

塵埃の付着による汚れ、軒など先端部分からの雨垂れ汚れ、鉄部の腐食による錆汁汚れ、藻類の発生による汚れなどがあります。汚れの程度・種類を調査し、処理方法を選択・決定します。

塗膜のひび割れ

塗膜は乾燥収縮が進むと、ひび割れを生じる事があります。ひび割れ箇所からの雨水の浸透は塗膜を脆弱化させ、浮き、剥離の原因となります。ひび割れの程度を調査し、素地処理方法を選定します。

下地のひび割れ

下地にひび割れを生じていると、その程度により、漏水・鉄部の腐食・コンクリートの剥離の原因となるため、ひび割れの幅、長さ、および内部までの貫通の有無を調査します。ひび割れ幅はクラックスケールなどを用いて測定します。

モルタルの浮き

コンクリート駆体の上に塗られている保護モルタルの浮きが進行すると、浮き部分が拡大したり、ひび割れを生じ、モルタルが剥離する危険があります。モルタルの浮き面積割合をテストハンマーなどを用いて、打診調査します。

地価の欠損

コンクリートの欠損は、その発生量・状態によっては、コンクリート駆体の耐久性に大きな影響をおよぼします。地下調整の水準を選定するために調査を実施します。

鉄筋の露出

コンクリート中の鉄筋の発錆、および鉄筋露出現象が生じている場合、発生量と状態によってはコンクリート躯体の耐久性に大きな影響を及ぼします。鉄筋露出の数量・部位・かぶり厚などの調査を実施します。

漏水現象

屋上大屁上裏、バルコニー上裏、および共用廊下上裏などに上階からの漏水現象が見られるかどうか調査します。コンクリート中の石灰分の流出の程度、発生箇所数、発生部位の共通性などの調査を実施します。

シーリング材の劣化

目地に施工されたシーリング材および開口部廻りに施工されたシーリング材の、硬さ・ひび割れの程度・被着面からの剥離および破断の有無を調べます。室内への漏水の有無はアンケート調査を実施します。

下地の中性化深度

コンクリートは本来アルカリ性ですが経年により中性化が進行すると、コンクリート内の鉄筋が腐食しやすくなり、鉄筋露出現象の原因の一つとなるため、コンクリートの一部をコア抜きして中性化深度を測定し、改修方法決定の参考資料にします。

コンクリートの圧縮強度

コンクリートの強度確認のために、非破壊試験(シュミットハンマー法)によりコンクリートの圧縮強度を測定します。